ヒックとドラゴン

映画「ヒックとドラゴン」を見た


2年前くらいに冰に勧められていた
ドリームワークスのアニメ映画だ


上映していたのは知っていたけど
あんまり興味が湧かなかったので見ていなかった
冰が喜ぶかなと思って自分ではあまり期待せずに借りてみた


いざ見始めてみたら始まってすぐに心を鷲掴みにされた
表題のドラゴンが初っぱなから所狭しと飛び回っている
もっと出し惜しみすると思ったが最初からドラゴンのオンパレードだ


ドラゴンはそれぞれ様々な特徴を持ったものが数種類いて
アゴの力、飛行速度、炎を吐ける回数など
物語の中でデータ化されていて
どの種類のドラゴンとはどう戦うか等
世界感がしっかりと成り立っている


数いるドラゴンの中で
肌の色が黒く暗闇で発見されることがなく
そのドラゴンに見つかったら諦めるしかないという
伝説のドラゴンがいる


それが物語のメインキャラクター
ナイト・ヒューリーだ


このドラゴンはヒックが作ったメカで偶然にも撃ち落とされ
その後ヒックに見つけられ殺されそうになったが
ヒックの優しさで縄をほどかれ
そんなヒックに心を開いていく
このナイト・ヒューリーことトゥースの吐く炎がまたカッコいい


CGアニメーションだけど
ドラゴン達の動きや肌の質感、眼球
それにカメラワークや炎や煙の描写
また音楽がとにかくすばらしい


ストーリー展開もムリがなく
映画中盤からクライマックスにいたるまでは
正に目が離せない


ヒックがトゥースを撃ち落とした際に尾びれをケガして
飛び立てなくなったが
ヒックが尾びれを作ってやり
さらにそれを操作する為のギアを作ったり
そのギアを動かす為のカンペを作ったり
それらの行程が嘘くささをなくしてくれる


そして土壇場でヒックがカンペを捨てて
自分の感覚で尾びれのギアを操作して
トゥースと一心同体になって飛んで行く場面は
完全に心を奪われる


そのあとヒックはみんなの前で
ドラゴンは危険な存在ではないと証明しようとするが
バイキングのリーダーでありヒックの父親のせいでうまくいかず
さらに父親に「嘘つき」「息子ではない」と言われた時に
「一生に一度くらい僕の言う事をきいてくれよ!」
と叫んだときにグッときた


バイキングと言う設定上
父親が頑固物ということもとてもスムーズに理解できる
そんな父親に対するヒックの訴えもとても心に響いてくる


その直後
背を向けて一瞬だけ悲しそうな表情を見せる父親もいい


その後父親が仲間を連れ
とらえられたトゥースを船に縛り付けドラゴンの巣へ向かうが
超巨大なボスドラゴンに返り討ちになりそうなところで
ヒックと友達がドラゴンに乗って助けにくる


ヒックは縛り付けられたトゥースを助けようとするが
ボスドラゴンの吐いた炎が身動きの取れないトゥースを襲い
縛り付けられたままのトゥースが海の中に沈んでしまう


急いでヒックが飛び込みトゥースを自由にしようとするが
息が続かず意識を失ってしまう


そこにヒックの父親が飛び込んで来てヒックを助ける
ドラゴンを毛嫌いしていた父親は再び海の中に飛び込み
縛り付けられたトゥースと対峙する
一瞬目を見つめあった後
父親はトゥースを自由の身にした


その直後トゥースは父親を海の上に引き上げ
そのままヒックの元へ


ここからヒックとトゥースの逆襲が始まる


体の大きいボスドラゴンが飛ぶことができるかどうかを試す為に
軽く攻撃を仕掛けると
ボスドラゴンは大きな羽を広げ空に飛び立つ


そこから完全にボスドラゴン対ヒック&トゥースの戦いになる


雷雲の中に身を隠すヒックとトゥース
それを追うボスドラゴン


カメラワークが引き気味に
上昇して行くボスドラゴンを写すが
この描写が今まで身近に描かれていたドラゴンという存在を
一気に神秘的に見せてくれる


雷雲の中でトゥースが紫色の炎でボスドラゴンを攻撃するたび
雲の中に巨大で不気味なボスドラゴンの影が浮かび上がる
すばらしい描写だ


怒ったボスドラボンが炎をまき散らす


尾びれに火が付いたトゥースは一気に急降下を始める
それを追うボスドラゴン


急降下しながらボスドラゴンが喉にガスを溜めた瞬間
ヒックが合図をしてトゥースが体を反転させ
ボスドラゴンの口の中に炎を吐く


地面に追突する直前にトゥースは上昇する
頭から地面に追突し炎が燃え上がる
トゥースはボスドラゴンの角や羽をよけながら上昇しようとするが
燃えた尾びれのせいでうまくかわすことができず
ボスドラゴンのしっぽの先についた巨大なコブに追突し
振り落とされたヒックが炎の中に落ちて行く


それをトゥースは追い
一緒に炎の中へ


画面は真っ白になり
ヒックの父親がヒックを探すが
そこには横たわったトゥースがいた


羽を広げたトゥースの胸元に意識を失ったヒックがいた


すぐに父親はヒックを抱き上げ
胸に耳をあて鼓動をを確認すると


「生きている、息子を助けてくれたのか」


と、ぼそっとつぶやいた


この「息子を助けてくれた」
って言う言い方が
いままで何があっても否定し続けたドラゴンを
認めただけではなく感謝の気持ちを表現した
本当にグッとくる台詞だった



まーとにかくすばらしかった
楽しくて
美しくて
躍動感があり
感動的な


本当にすばらしい映画でした



ヒックとドラゴン スペシャル・エディション [DVD]

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