ココへ。

最初にうちに来た時は
まだ手のひらの上におさまるくらい小さくて
本当にかわいかった
仰向けに寝転んだ僕の頭にオシッコをひっかけたね


悪いことをすると頭をびしっと叩かれるけど
家族が集まるといつもみんなで君の取り合いをしてた


散歩に出ると
自分より大きな犬に吠えかかったり
お客さんが家のチャイムを鳴らすと一番に吠えて
体は小さいくせに番犬ぶりを発揮してくれた


いつか伊豆の親戚の家に遊びに行って
夜君を連れて港に散歩に行ったとき
暗くて周りがよく見えてなかったのか
2メートルくらいの高さの波止場から海に落ちた時は
本当にビックリしたよ


僕は魚をつり上げるようにして
リードを引っ張って君を引き上げたら
体半分濡れてて
ブラーンとなって呆然としたように見えたよ
急いで君を抱いて親戚の家に戻って洗ってあげたけど
そう言う時は君が愛おしくてたまらなくなったよ


呼べば近くにやって来て
僕が横になって腕を出せば
そこに頭を置いて寝転んだり
本当に子供みたいになついてくれた


君のおかげで家族はもっともっと
幸せになれたよ


本当にありがとう


今度は天国で先に逝ったおばあちゃんに
いっぱいかわいがってもらってね


さようなら


ココ。