3人

僕と氷と陸


この三人でゲストハウスを経営して行きたい


でも共同経営じゃない


あくまで社長は僕


そこは氷はもちろん
陸くんもしっかり納得してくれてる


「友達と一緒に経営して行きたいんだ」
と話すと
だいたいは


「やめといた方がいい」



まず言われる


それってごく自然な意見


ただその後僕は
共同経営じゃなく
あくまで僕が雇い主であって
共同経営じゃないよ
と説明する


続いて
「その友達が出資してくれるって言うんだ」
って言うと
案の定ますます心配される


それもとても自然なリアクションだと思う


こういう意見をもらった
「お金を払わせると、のちのち意見が割れたときに
めんどくさいことになるかもしれない」


まさにその通り


「最初は自分でスタートして
のちのち一緒にやったほうがいい」


「友達を頼りにしたら自分の色が薄れる」


特に最初は自分でスタートした方がいい
と言う意見はかなり考えさせられる


陸くんはすでに居酒屋を開店して
かなりうまく回していて
すでに二店目を構想してる


正直言って経営面については頼りにしようとしている


どの意見もすごく的を得ていて
参考にすべき意見で
常に考えの中に入れておくべきものだと思った




でもいろんな意見を聞けば聞く程
やっぱり三人でやるのがいいという気持ちを
確信して行く


僕がやりたいのはあくまでゲストハウスであって
居酒屋ではない


ただ居心地のいい居酒屋スペース
がどうしても欲しい


僕はお酒の知識があんまりないので
その知識に長けてる人が必要


そこには陸くんがどうしてもぴったりくる


居酒屋スペースは外観だけ任せてもらえれば
営業は陸くんに一任したいので
出資してもらって責任を持ってやってもらった方が
やっぱり好都合だと思う


陸くんの仕事ぶりは完全に信頼してるから
むしろ僕が口を出すより任せた方がいい


兄貴がアドバイスしてくれたことをよく覚えてる


「何でも自分でやるよりも能力が有る人に任せることも重要」




僕には僕の長所


陸くんには陸くんの長所


氷には氷の長所


それをうまく引き出して統率すれば
きっといいゲストハウスになると思う


それが僕にはできる気がする


そこまで深く考えることが出来たのは
異論反論をストレートにぶつけてくれた
まっちゃんのおかげ


もっともっと頑張らなければいけないな